WordPressの記事作成機能の1つ「固定ページ」の使い方と作り方を説明します。投稿と固定ページの違いを理解し、正しく使い分けることで、Webサイトの構造を明確にすることができます。
固定ページの使い方
WordPressで記事を作成するための標準機能には、「投稿」と「固定ページ」の2種類があります。それぞれの特徴の違いから、次のように使い分けるのが一般的です。
投稿と固定ページの使い分け
投稿
更新頻度の高い記事
- ブログ記事
- ニュース
- お知らせ など
固定ページ
定位置に表示させるページ
- 問い合わせページ
- プライバシーポリシー
- サイトマップ など
投稿と固定ページの違い
投稿と固定ページの主な違いは、記事を公開した後の表示のされ方や、分類・整理の方法にあります。
比較項目 | 投稿 | 固定ページ |
---|---|---|
時系列で表示 | できる | できない |
カテゴリーやタグで分類 | できる | できない |
親子関係の指定 | できない | できる |
アーカイブページの生成 | できる | できない |
トップページへの指定 | できない | できる |
フィードの配信 | できる | できない |
抜粋の入力 | できる | できない |
パーマリンク設定 | できる | できない |
詳しい説明は、投稿と固定ページの違いと使い分けをお読みください。
固定ページの作り方
固定ページを作成する主な手順は、次のとおりです。
- 固定ページを新規追加する
- タイトルや本文などを入力する
- 公開前の設定をする
- ページを公開する
1.固定ページを新規追加する
WordPress管理画面の左側にあるメニュー、固定ページ>新規追加をクリックします。

2.タイトルや本文などを入力する
固定ページの編集画面では、投稿と同様に「ブロックエディタ」を使います。もし投稿の編集に慣れているなら、固定ページも簡単に作ることができるはずです。

必要に応じて「見出し」や「画像」を入れたり、「リスト」を使ったりして、読みやすいページを作りましょう。
3.公開前の設定をする
固定ページ編集画面の右側にあるパネルで固定ページタブを選択すると、公開前のさまざまな設定ができます。

パネルで設定できる内容は、使っているテーマによって異なります。上の画像は、WordPress標準テーマ「Twenty Twenty-One」利用時のものです。
固定ページタブで設定できる内容について解説します。
- パーマリンクを設定する
- コメントを受け付ける
- 親ページを選択する
- テンプレートを選択する
パーマリンクを設定する
「パーマリンク」でURLスラッグを指定すると、固定ページのURLに反映されます。

たとえば、サイトアドレスが「http://example.com/」で、URLスラッグに「contact」と入力した場合。
固定ページのURLは、以下のとおりです。
http://example.com/contact/
URLスラッグを入力できない場合
パーマリンク設定の共通設定で「基本」を選択している場合はURLスラッグを入力できないため、固定ページのURLを任意で決めることはできません。
コメントを受け付ける
「ディスカッション」にあるコメントを許可にチェックを入れると、作成した固定ページでコメントを受け付けることができます。

親ページを選択する
「ページ属性」で親ページを選択することができます。記事に親子関係を設定できるのは、固定ページだけの機能です(「投稿」には親子関係を設定できません)。

親子関係を設定することで、Webサイトの構造を明確にすることができます。
テンプレートを選択する
テーマによっては「ページ属性」でテンプレートを選択することができます。必要に応じてデザインやレイアウトを変更できる機能です。

4.ページを公開する
ページの編集ができたら、ステータスと公開状態で公開に関する設定をします。

- 公開の対象者を選択する
- 公開日時を設定する
- ページを公開する
1.公開の対象者を選択する
表示状態の公開をクリックすると、公開の対象とする閲覧者を選択することができます。初期状態では、「すべての人」が対象となっています。

2.公開日時を設定する
今すぐをクリックすると、公開日時の設定ができます。

3.ページを公開する
ページの編集や設定ができたら、画面右上の公開をクリックします。

編集や設定の途中で保存する場合は、下書き保存をクリックします。

「公開してもよいですか?」と聞かれます。設定内容に問題がなければ、公開をクリックします。

固定ページを見つけやすくする
通常、固定ページを作成・公開しただけでは、Webサイト上には表示されません(テーマによっては例外あり)。

訪問者が固定ページを見つけやすいように、「メニュー」や「ウィジェット」を活用しましょう。
メニューに固定ページを追加する
メニューは、Webサイト内の移動をしやすくするための目次のようなものです。WordPress管理画面の外観>メニューをクリックすると、メニューを作成することができます。

下のようにメニューを作成すると・・・

Webサイトのメニューに、固定ページのリンクが表示されます。

ウィジェットに固定ページを追加する
ウィジェットは、Webサイト上にさまざまな“パーツ”を設置できる機能です。管理画面の外観>ウィジェットをクリックすると、ウィジェットの設定をすることができます。

利用できるウィジェットには、さまざまなパーツが用意されています。これらのうち、固定ページをサイト上に表示させるための主なウィジェットとして、次の2つがあります。
- 「ナビゲーションメニュー」ウィジェット
- 「固定ページ」ウィジェット

ナビゲーションメニュー ウィジェット
「ナビゲーションメニュー」ウィジェットを使うと、管理画面の外観>メニューで作成したメニューを任意の場所(サイドバーなど)に表示させることができます。

「ナビゲーションメニュー」ウィジェットを追加し、下記手順で固定ページを表示させます。
- タイトルを入力する(空欄でも可)
- メニューを選択する
- 保存をクリック

「タイトル」を空欄にした場合
サイト上には何も表示されません。
「メニューを選択」について
「メニューに固定ページを追加する」で作成したメニューと同じものを選ぶこともできますし、ウィジェット専用のメニューを新たに作成して設置することもできます。
固定ページ ウィジェット
「固定ページウィジェット」を使うと、すでに公開している固定ページのリンクを一覧表示させることができます。

「固定ページ」ウィジェットを追加し、下記手順で固定ページを表示させます。
- タイトルを入力する(空欄でも可)
- 並び順を選択する
- 一覧から除外したい固定ページを指定する(任意)
- をクリック

「タイトル」を空欄にした場合
サイト上には「固定ページ」というタイトルが自動表示されます。
「並び順」で「ページ順序」を選択した場合
各固定ページの編集画面で指定できる「順序」が反映されます。

「ページID」とは
固定ページウィジェットの設定画面では、「並び順」や「除外ページ」にページIDを指定できます。
ページIDは、固定ページ1つひとつに自動で割り当てられる数字です。ページIDの確認方法については、投稿・固定ページ・カテゴリー・タグのIDを確認する方法をお読みください。
固定ページの編集・削除
作成済みの固定ページを再編集・削除するには、固定ページの一覧画面から操作できます。
固定ページの一覧表示
固定ページの一覧を表示するには、管理画面メニューの固定ページ>固定ページ一覧をクリックします。

固定ページの一覧では、「公開済み」ページだけではなく、「下書き保存」したページや「非公開」に設定したページなども含まれます。また、子ページ名の先頭には「-」が表示されます。

固定ページの編集
編集したい固定ページのタイトルにマウスを合わせ、編集またはクイック編集をクリックします。

クイック編集画面では、本文の内容を編集することはできませんが、タイトルなどを修正するときに便利です。

固定ページの削除
固定ページのタイトルにマウスを合わせゴミ箱へ移動をクリックすると、固定ページを削除できます。

削除した固定ページの復元
削除した固定ページは、復元することができます。固定ページ一覧でゴミ箱をクリックし、復元したい固定ページのタイトルにマウスを合わせ復元をクリックします。

固定ページをトップページに設定する
通常、WordPressで作成したWebサイトのトップページでは、投稿が新しい順に表示されます。しかし、トップページの表示内容を固定化したい場合もあるでしょう。
任意の固定ページをトップページに指定すれば、独立した1つのページを「トップページ」として表示させることができます。
トップページを固定化するための手順は、次のとおりです。
- トップページに表示したい内容を、固定ページで作成する
- 作成した固定ページを、トップページに指定する
管理画面メニューの設定>表示設定をクリックします。

固定ページをチェックし、手順1で作成したトップページを選択します。最後に、画面下の変更を保存をクリックします。

さらに詳しい説明は、下記ページをお読みください。
まとめ
WordPressの固定ページ機能は、「問い合わせページ」や「サイトマップ」など、つねに同じ位置に表示させたいページの作成に向いています。また、トップページに表示させたい内容を、固定ページで編集することもできます。
固定ページの編集画面では投稿と同じ「ブロックエディタ」を使うので、もし投稿の編集に慣れているなら固定ページも簡単に作ることができるはずです。
投稿とは違って、固定ページでは親子関係を設定することができるので、Webサイトの構造を明確にすることができます。
ただ、固定ページを作成・公開しただけではWebサイト上に表示されない場合もあるため、メニューやウィジェットなどを活用して、訪問者が見つけやすいようにする工夫が必要です。