WordPress(ワードプレス)のパーマリンク設定を変更する方法を紹介します。パーマリンク設定は、WordPressをインストールした直後にやっておきたい初期設定の1つです。
WordPressで記事を書く前にやるべき初期設定の1つが、パーマリンク設定です。
「リンクなら知ってるけど、パーマリンクという言葉は聞き慣れない」
そんな人も多いのではないでしょうか。
リンクの貼り方|WordPressでリンクを貼る方法とURLの埋め込み
この記事では、
- パーマリンクとは何なのか
- おすすめのパーマリンク設定
- 適切なパーマリンクの設定方法
について、初心者さんにもわかりやすく説明します。
WordPressのパーマリンク設定
パーマリンクとは
パーマリンクとは、WordPressで作成するブログのページごとのURLです。パーマリンク設定では、ページごとのURLの形式を設定することができます。
- WordPressの投稿機能で作成したページ
- WordPressの固定ページ機能で作成したページ(※制限あり。詳細は後述)
- WordPressによって自動生成されるカテゴリーアーカイブページ
- WordPressによって自動生成されるタグアーカイブページ
特に「投稿」のパーマリンク設定は、バリエーションが豊富です。
たとえば、
- 「投稿名」を含ませたり…………
例:http://example.com/post-name/ - 「投稿日時」を含ませたり………
例:http://example.com/2020-10-16/post-name/ - 「カテゴリー名」を含ませたり…
例:http://example.com/category-name/post-name/
できるなど、さまざまなパターンの中から選ぶことができます。
記事公開前に設定変更する理由
記事の公開後にパーマリンク設定を変更してしまうと、以下の問題点が発生してしまいます。
- 外部サイトからのリンクが無効になる
- 検索エンジンの評価が下がる可能性がある
- SNSのシェア回数がリセットされる
- リダイレクトの設定に手間がかかる
- 外部サイトからのリンクが無効になる
- 外部サイトからリンクを貼ってもらっても、パーマリンク設定を変更するとそのリンクは無効となってしまいます。
- 検索エンジンの評価が下がる可能性がある
- 検索結果で上位表示されている記事があっても、パーマリンク設定を変更すると検索エンジンからは“別の記事”だと認識され、評価が下がってしまう可能性があります。
- SNSのシェア回数がリセットされる
- SNSでたくさんシェアされている記事があっても、パーマリンク設定を変更するとシェア回数はリセットされてしまいます。
- リダイレクトの設定に手間がかかる
- パーマリンク設定を変更後に「リダイレクト設定」をすることで、元のURLから新しいURLへ誘導することができます。しかし、設定には手間と時間がかかりますし、誤った方法でリダイレクト設定をしてしまうと検索エンジンからの評価を下げる可能性もあります。
以上の理由から、パーマリンク設定は記事を書く前に変更することをおすすめします。
おすすめのパーマリンク設定
WordPress管理画面の[設定]>[パーマリンク設定]をクリックし、以下のように設定変更するのがおすすめです。
- 共通設定は「投稿名」を選択する
- オプションは「空白のまま」でOK

「共通設定」では、主に投稿機能で作成したページのパーマリンクを設定できます。
「オプション」では、カテゴリーやタグのアーカイブページのパーマリンクを設定できます。
「投稿名」をおすすめする理由
共通設定で「投稿名」の選択をおすすめする理由は、URLを見るだけで何を書いてある記事なのかを理解しやすくするためです。
パーマリンク設定で大事なこと
パーマリンク設定で最も重要なのは、どんな設定内容にするかではありません。
- 外部サイトからのリンクが無効になる
- 検索エンジンの評価が下がる可能性がある
- SNSのシェア回数がリセットされる
- リダイレクトの設定に手間がかかる
などの問題が生じないよう、一度設定したパーマリンクは変更しないことが大切です。
さて、先ほどおすすめした「投稿名」の他にも、いくつかの設定項目が用意されています。
ここからは、パーマリンクの設定方法について詳しく説明します。
パーマリンクの設定方法
パーマリンク設定を変更するには、「パーマリンク設定」画面を開きます。
パーマリンク設定画面を開く
WordPress管理画面[設定]>[パーマリンク設定]をクリックします。

パーマリンク設定画面の構成
[パーマリンク設定]画面は、主に2つのエリアに分かれています。
- 共通設定
- オプション
![[パーマリンク設定]画面の構成](https://wp-exp.com/wordpress/wp-content/uploads/2019/09/settings-permalink-subpanel.png)
パーマリンク設定「共通設定」
「共通設定」では、主に投稿機能で作成したページのパーマリンクを設定します。以下の6項目から選択することができます。
基本 | http://example.com/?p=123 |
---|---|
日付と投稿名 | http://example.com/2020/10/16/sample-post/ |
月と投稿名 | http://example.com/2020/10/sample-post/ |
数字ベース | http://example.com/archives/123 |
投稿名 | http://example.com/sample-post/ |
カスタム構造 | (利用可能なタグを自由に組み合わせて設定できる) |
123と表示されている数字は、投稿や固定ページの「ID」を表しています。
投稿や固定ページ1つひとつに対して割り当てられる固有の数字です。IDはWordPressのシステムによって自動的に生成されるため、任意の数字を指定することはできません。
2020/10/16などの日付は、投稿の公開日を表しています。
公開日時はWordPressのシステムによって自動的に記録されるため、自分で入力する必要はありません。
sample-postの部分には投稿名が表示されています。
スラッグの設定方法は、この記事の「投稿・固定ページのスラッグを設定する」で説明します。
カスタム構造の設定方法
共通設定6項目のうち「カスタム構造」を選択すると、利用可能なタグを自由に組み合わせてパーマリンクを設定できます。それぞれのタグの内容は、下表のとおりです。
タグ | 内容 | 表示例 |
---|---|---|
%year% | 投稿を公開した年 | 2020 |
%monthnum% | 投稿を公開した月 | 10 |
%day% | 投稿を公開した日 | 16 |
%hour% | 投稿を公開した時刻の「時」 | 15 |
%minute% | 投稿を公開した時刻の「分」 | 35 |
%second% | 投稿を公開した時刻の「秒」 | 28 |
%post_id% | 投稿ID | 423 |
%postname% | 投稿名 | sample-post |
%category% | カテゴリー名 | blog |
%author% | 投稿の作者名 | admin |
各タグのボタンをクリックすることで、カスタム構造の入力欄にタグ名が自動入力されます。
たとえば、
- http://example.com/カテゴリー名/投稿名/
というパーマリンクを設定したい場合は、
の順にボタンをクリックします。
固定ページのパーマリンク
共通設定の中で、固定ページのパーマリンクに反映されるのは、「基本」を選択したときだけです。
![[パーマリンク設定]画面の共通設定](https://wp-exp.com/wordpress/wp-content/uploads/2019/09/settings-permalink-subpanel-common.png)
「基本」以外を選択しても、下の図にあるルールが優先されます。

ここまでは、主に「投稿」のパーマリンク設定について説明しました。
ここからは、「カテゴリーページ」「タグページ」のパーマリンク設定についてご紹介します。
パーマリンク設定「オプション」
先に結論から言うと、「オプション」の設定は特に変更する必要はありません。

オプションで設定できるのは、カテゴリーやタグの「アーカイブページ」のパーマリンクです。
WordPressには、投稿機能で作成したページを分類するための機能として、「カテゴリー」と「タグ」が用意されています。一般的には、以下のように利用されます。
- カテゴリー:複数の投稿を大まかに分類する
- タグ:カテゴリーよりもさらに細かく分類する
WordPressでは、同じカテゴリーあるいはタグに属する投稿一覧を自動生成する機能があります。この一覧ページを、「アーカイブページ」といいます。
アーカイブページのパーマリンクは、初期状態では以下のように設定されています。
- カテゴリーアーカイブページ
- http://example.com/category/(カテゴリー名)/
- タグアーカイブページ
- http://example.com/tag/(タグ名)/
オプション設定では、上で青い文字で示した部分を設定することができます。特にこだわりがないなら、変更する必要はありません。
パーマリンク設定の変更ができない場合
パーマリンク設定画面の.htaccess を更新する必要があります。」というメッセージが表示され、設定変更に失敗する場合があります。
をクリックした後、「原因として、WordPressをインストールしているサーバーの仕様により「.htaccess」というファイルが正常に機能していないことが考えられます。具体的には、サーバー側の設定によって
- .htaccess が生成できない
- .htaccess への書き込みが制限されている
などが原因かもしれません。くわしくは、サーバー事業者にお問い合わせください。
パーマリンク設定画面では解決できない問題点
ここまで、パーマリンク設定画面の使い方について説明しました。
しかし、適切なパーマリンクを生成するためには、パーマリンク設定画面での設定だけでは不十分です。なぜなら、URLの一部が日本語で表示されることで、不具合が生じる場合があるからです。
日本語を含むURLをコピーし、メールソフトの編集画面などに貼り付けると、英数字や記号に変換(エンコード)されてしまうことがあります。このようなURLを見た人の中には、怪しいページだと判断する人もいるでしょう。また、文字列が長くなることで不要な改行が挿入され、リンク切れを起こすこともあります。

さらに利用環境によっては、日本語を含むURLにアクセスしようとするとエラーとなり、ページが正常に表示されないこともあります。
パーマリンクの一部が日本語となる可能性があるのは、「投稿名」「固定ページ名」「カテゴリー名」「タグ名」をURLに含むページです。
- 共通設定で「投稿名」「カテゴリー名」を含む設定をしたときの、投稿
- 共通設定で「基本」以外を設定したときの、固定ページ
- カテゴリーアーカイブページ
- タグアーカイブページ
3.や4.のアーカイブページのURLには、パーマリンク設定での設定内容に関係なく「カテゴリー名」あるいは「タグ名」が自動的に含まれるので、URLの一部が日本語となる可能性があります。
ほとんどの場合、「投稿」「固定ページ」のタイトルや「カテゴリー」「タグ」の名前は、日本語で付けるでしょう。もし何も対策をしなければ、タイトルや名前に付けた日本語がそのままURLの一部に含まれてしまいます。
たとえば、「ブログの始め方」という名前のカテゴリーを作成した場合、アーカイブページのURLは
- http://example.com/category/ブログの始め方/
となり、メールソフトなどに貼り付けると
- http://example.com/category/%E3%83%96%E3(中略)%81%E6%96%B9/
と、意味不明の文字列に変換されてしまいます。
URLに日本語を含めないためにやるべきこと
では、URLに日本語を含めないようにするためには、どうすればいいのでしょうか?
それは、投稿/固定ページ/カテゴリー/タグの
することです。
- スラッグとは
-
ブログ上に表示する「記事のタイトル」や「カテゴリー名」などとは別に、URLの一部に利用するなどの目的で名前を付けることができる機能を「スラッグ」といいます。
たとえば、「ブログの始め方」カテゴリーのスラッグを「blog-start」に設定した場合、アーカイブページのURLは
- http://example.com/category/blog-start/
となり、意味不明の文字列に変換されることはありません。
スラッグは、投稿/固定ページ/カテゴリー/タグの各編集画面で設定することができます。
投稿・固定ページのスラッグを設定する
例として、投稿のスラッグを設定する方法を紹介します。
投稿を新規作成する場合
スラッグを設定する箇所は、2つあります。

- スラッグの入力欄が表示されない場合
-
画面右上の「下書きとして保存」をクリックしてください。
既存の投稿のスラッグを変更する場合
WordPress管理画面の[投稿]>[投稿一覧]をクリックします。
![WordPress管理画面の[投稿]>[投稿一覧]をクリック](https://wp-exp.com/wordpress/wp-content/uploads/2019/09/wordpress-menu-post.png)
投稿名にマウスカーソルを近づけて、[クイック編集]をクリックします。
![投稿の[クイック編集]をクリック](https://wp-exp.com/wordpress/wp-content/uploads/2019/09/post-quick-edit.png)
スラッグを半角の英数字やハイフンで入力して、
をクリックします。
カテゴリー・タグのスラッグを設定する
例として、カテゴリーのスラッグを設定する方法を紹介します。
手順1.[カテゴリー]設定画面を開く
WordPress管理画面の[投稿]>[カテゴリー]をクリックします。
![WordPress管理画面の[投稿]>[カテゴリー]をクリック](https://wp-exp.com/wordpress/wp-content/uploads/2019/09/wordpress-menu-category.png)
手順2-1.カテゴリーを新規追加する場合
カテゴリーを新規追加するときのスラッグ設定は、下図で示した箇所に入力します。

手順2-2.既存のカテゴリーを編集する場合
カテゴリー名にマウスカーソルを近づけて、[クイック編集]をクリックします。
![カテゴリーの[クイック編集]をクリック](https://wp-exp.com/wordpress/wp-content/uploads/2019/09/category-quick-edit.png)
スラッグを半角の英数字やハイフンで入力して、
をクリックします。
まとめ
パーマリンク設定は、WordPressのインストール後、すぐにやっておきたい初期設定の1つです。記事の公開後に設定変更してしまうと、さまざまな不具合が生じるからです。
パーマリンク設定画面は、以下の2つのエリアがあります。
- 共通設定:主に投稿のパーマリンク設定
- オプション:カテゴリー&タグのアーカイブのパーマリンク設定
おすすめの設定は、共通設定で「投稿名」を選択することです。オプションは、特に変更する必要はありません。
適切なパーマリンクにするためには、URLに日本語を含まないようにしましょう。スラッグを、半角の英数字やハイフンで設定してください。