プライバシーポリシーページは、個人情報保護に関する方針を示すための重要なページです。企業サイトだけでなく、個人ブログでもプライバシーポリシーページが必要な場合があります。この記事では、WordPressにおけるプライバシーポリシーページの設定と作り方について紹介します。
WordPress管理画面で固定ページ一覧を開くと、プライバシーポリシーというページがあらかじめ用意されています。

WordPressのインストール後にプライバシーポリシーページが自動生成される理由は、多くのブログ・Webサイトでプライバシーポリシーを掲載すべきだからだと考えられます。
プライバシーポリシーページは多くの企業サイトなどで公開されているので、「プライバシーポリシー」という用語は見かけたことがあるのではないでしょうか。
私は個人でブログを書いてるだけだから、 プライバシーポリシーなんて関係ない
もしこんなふうに思っていても、プライバシーポリシーページを公開する必要があるかもしれません。
プライバシーポリシーとは
プライバシーポリシーとは、簡単に言うと個人情報保護方針のこと。プライバシーポリシーページには、Webサイト上で収集する個人情報をどのように取り扱うかを明記します。具体的に何を書くべきかについては、後ほど説明します。
プライバシーポリシーページが必要なWebサイトとは
サイト上で個人情報を収集するというと「メールフォーム」などが思い浮かぶのではないでしょうか。しかし、WordPressを使っていると、さまざまな手段によってサイト訪問者の個人情報やプライバシーに関わるデータを集めている可能性があります。
以下を使用している場合、プライバシーポリシーを掲載しよう
- メールフォーム
- 「Googleアナリティクス」などのアクセス解析ツール
- 「Googleアドセンス」などの広告配信サービス
- コメント機能
メールフォーム
メールフォームでは、サイト訪問者からの質問などを受け付け、それに回答するために「氏名」や「メールアドレス」の入力を求めるのが一般的です。
「Googleアナリティクス」などのアクセス解析ツール
「Googleアナリティクス」では、サイト訪問者の「性別」や「年齢(年代)」、「住所(市区町村)」などの情報を取得することができます。また、アクセス状況を分析するために必要なデータ(トラフィックデータ)を収集するために、「Cookie(クッキー)」という仕組みを使用します。
Cookieは、サイト訪問者が利用している端末(パソコン・スマホなど)を識別するためのものであって、個人を特定できるものではありません。しかし、Googleアナリティクス利用規約では、サイト上でCookieを使用していることをプライバシーポリシーで明記するよう定めています。
「Googleアドセンス」などの広告配信サービス
「Googleアドセンス」では、サイト訪問者の興味や関心がありそうな広告を配信するためにCookieを使用しています。公式ヘルプで、プライバシーポリシーに明記すべき項目が書かれています。
その他の広告配信サービスやアクセス解析ツールを使っている場合でも、利用規約などを確認しておきましょう。
コメント機能
コメント機能では、氏名やメールアドレスなどの入力を求める場合があるほか、「IPアドレス」という情報を収集しています。IPアドレスは、インターネットにつながっている機器を識別するための数字です。
WordPressではコメントスパム対策として、IPアドレスを自動収集するしくみになっています。IPアドレスは個人を特定できるものではありませんが、アクセス元の国や地域などが判別できます。
プライバシーポリシーページの作り方
プライバシーポリシーページの作成方法について説明します。
プライバシーポリシーページを編集する
ここでは、WordPressのインストールによって自動的に作成されたプライバシーポリシーページを活用する手順を紹介します。
WordPress管理画面メニュー[固定ページ]→[固定ページ一覧]をクリックします。

タイトルの「プライバシーポリシー」にマウスを合わせ、[編集]をクリックします。

プライバシーポリシーの例文があらかじめ用意されています。必要に応じて、内容を変更してください。

掲載すべき内容がよくわからない場合は、次項の「プライバシーポリシーページの掲載項目」をお読みください。
固定ページの編集方法については、下記ページを参考にしてください。
プライバシーポリシーページの掲載項目
プライバシーポリシーに書く内容は、サイト上で個人情報をどのように収集し、どのように取り扱うかによって異なります。つまり、Webサイトによってプライバシーポリシーページに掲載すべき項目が異なるため、すぐにコピペして使える雛形(テンプレート)をここで提供するのは難しいです。
何を書けばよいかわからない場合は、以下を参考にするとよいでしょう。
- 個人情報保護法ハンドブック
- WordPress管理画面のプライバシーポリシーガイド
- ツールやサービスの利用規約
個人情報保護法ハンドブック
個人情報保護法ハンドブックは、個人情報保護委員会によって作成された資料です。個人情報の定義や、守るべき基本ルールなどについて、わかりやすく解説されています。
守るべき4つの基本ルール
- 個人情報の取得・利用
- 個人データの安全管理措置
- 個人データの第三者提供
- 保有個人データの開示請求
WordPress管理画面のプライバシーポリシーガイド
WordPressの管理画面上で、プライバシーポリシーに関するガイドを読むことができます。
プライバシーポリシーページ編集画面の上部に表示されている、[プライバシーポリシーガイドを表示します。]をクリックします。
![[プライバシーポリシーガイドを表示します。]をクリック](https://wp-exp.com/wordpress/wp-content/uploads/privacy-policy-editor-guide-link.png)
プライバシーポリシーガイドが表示されます。使用しているテーマによっては、そのテーマに関するポリシーについて表示されることもあります。

ツールやサービスの利用規約
Webサイト上で利用しているツールやサービスによっては、利用規約等でプライバシーポリシーに明記すべき項目を定めている場合があります。
たとえば、先ほども紹介した「Googleアナリティクス」利用規約の「プライバシー」では、
- Googleアナリティクスを使用していること
- Cookieを使用していること
- データが収集、処理される仕組みについて
などをプライバシーポリシーに記載するよう定めています。
さらに、「Googleアドセンス」の公式ヘルプでは、
- Cookieを使用し、訪問者のアクセス情報に基づいて広告が配信されること
- パーソナライズ広告(個人の興味や関心がありそうな広告)を無効にできること
などをプライバシーポリシーに記載するよう定めています。
プライバシーポリシーページを公開する
あらかじめ用意されていたプライバシーポリシーページは、“下書き状態”です。内容を編集ができたら、ページを公開します。

プライバシーポリシーページの設置
プライバシーポリシーページを指定する
※ あらかじめ用意されていたプライバシーポリシーページを使用する場合、この手順は不要です。
プライバシーポリシーページを指定すると、WordPress管理画面の固定ページ一覧で、どのページがプライバシーポリシーページなのかを明確にすることができます。
WordPress管理画面[設定]→[プライバシー]をクリックすると、プライバシー設定画面が開きます。

[プライバシーポリシーページを変更する]で指定したいページを選択し、このページを使うをクリックします。

固定ページの一覧画面を開くと、先ほど指定したページのタイトル横に「- プライバシーポリシーページ」と表示されます。

また、プライバシーポリシーページに指定したページの編集画面を開くと、プライバシーポリシーガイドのリンクが表示されます。

ページへのリンクをフッターなどに表示する
通常、WordPressで固定ページを公開しても、Webサイト上には表示されません。このままでは、サイト訪問者はプライバシーポリシーページになかなかたどり着くことができません。

使用しているテーマや、WordPress管理画面の設定状況によっては、固定ページのリンクがWebサイト上に自動表示される場合があります。
プライバシーポリシーページは重要なページなので、訪問者が簡単にたどり着くことができるように、トップページから1クリックでアクセスできるように設置するのが望ましいです。
そのため、フッター(Webサイトの最下部)や、グローバルメニュー(サイト上部など)にプライバシーポリシーページへのリンクを設置するのが一般的です。
フッターやグローバルメニューにリンクを表示するには、WordPressの「ウィジェット」や「メニュー」機能を使います。詳しい手順は、固定ページの使い方と作り方の「固定ページを見つけやすくする」で紹介しています。
まとめ
プライバシーポリシーページは、個人情報保護に関する方針を示すための重要なページです。
メールフォーム、「Googleアナリティクス」などのアクセス解析ツール、「Googleアドセンス」などの広告配信サービス、コメント機能などを使用している場合は、プライバシーポリシーページを公開しましょう。
公開後は、訪問者が簡単にたどり着くことができるように、トップページから1クリックでアクセスできるように設置するのが望ましいです。ウィジェットやメニュー機能を活用すれば、フッターやグローバルメニューにプライバシーポリシーページへのリンクを簡単に表示することができます。